1 桑田佳祐の啓示

仕事が定時で終わったのでこれは時間があると思い、コンビニの横に併設されてるATM小屋に寄って通帳を使って入金作業をやっておったら、機械がかちゃんかちゃんとか言い出して止まった。そこの受話器を使って係と話をするよう画面に促され、言われた通りにしたら、20分ほどで係が伺います、とのこと。

 

せっかく早く帰れると思ったのに。

中学二年生の息子の待つ母子家庭母親の夕刻に、無為の20分は大変な痛手。

しかもくそ暑い西日の照りつけるなか、立って待ってたら卒倒しちゃうわよ。と思ってコンビニ内に避難しようかと考えたが20分は長い。目の前にモスバーガーがあるので入りました。他に思いつくものもなく、カフェオレだったか何かを注文しましたよ。

 

田舎の国道沿い。田舎といっても田んぼや森や何やら自然に取り囲まれたような穏やかな田舎ではなく、やたら埃っぽい道と工場、人間は多いが店は少ないパチンコ屋は例外、というような田舎。夕刻は車だらけ。国道も脇道も何かと渋滞であります。

そのような田舎のモスバーガーに、客はいなかった。ドライブスルーの客が1組来ただけ。アルバイトの女の子と店長だかが楽しそうに喋っていて呑気。大変にひなびた気分であったよ。そこに流れてくる音楽。

オルゴールみたいなふぬけたインストルメンタル、病院の待合室に流れてるやつですよ、その曲に聞き覚えがあった。何だっけ。古いよな。

そこで唐突にわたくしの頭の中に一部分の歌詞が浮かんだのでありました。

 

去年の夏のことさ

 

何かよく知らんがサザンオールスターズに違いない。あまり興味はないので、古いといってもどのくらい古いのかさえもわからぬ。

しかしわたくしはこれだ、と思ったよ。

 

去年の夏のことさ

 

わたくしが最近思い悩んでいるあれこれの、始まりはまさに去年の夏のことであり、ちょうどこの季節だったから、まるっと1年たったのね。

それで唐突にブログに書いてみようと思った次第でありました。なぜブログにしようとしたのか詳らかなことは自分でもわからぬ。とにかくうだうだしていても何の進展もないし、書いたところでどうにかなるかは謎だがまあとにかく。

 

予め教えておいた携帯電話に思ったより早く連絡が入り、カフェオレは熱すぎたので店員さんが添えてくれた水に(たぶん暇だったんだと思う)入ってた氷をぶちこんで慌てて飲み込み、ATMに駆けつけたら通帳の中に1枚明細書が入っていてひっかかってましたと警備員の格好をしたおじさんに無表情に言われ、ぺこぺこ謝って何やら消耗して帰路に着いたのでありました。